【書籍】「昔はよかった」病

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参考になった内容

参考になった内容
  • 基本的に「古いもの」より「新しいもの」の方が良い。
    ・人間の記憶や思い出は当てにならない。無意識に捏造/改ざんされる。
    ・良かったことは盛られて記憶に残る。

  • 「昔は良かった」と言うのはダサい。
    ・裏を返すと
      →「昔の日本人はマトモだった」
      →「今の日本人はマトモでない」
      →「それが分かっている自分はマトモ。自分だけは特別」
     と言っているということ。ダサい。

  • 昔の方が犯罪が多くてヤバかった。
    ・当時は「自警団」という暴力行為を行う非合法組織が存在した。
     ・特に関東大震災(1923年)の後は暴れまくった。
     ・警官も殴られたり刺殺されたりしていた。
     ・お店にお金を要求したり、無銭飲食を繰り返したりしていた。ほぼヤクザ。
     ・「自警団ごっこ」と呼ばれるイジメも起きていた。
     ・暴力が正義になるのはフィクションの世界だけ。現実でやっちゃ駄目。

    ・詐欺の認知件数の最多は1933年の38万8千666件。現在の10倍以上。
      →「日本長期統計総覧」より

    ・昭和30年代(1955~1965年)と現在の少年犯罪件数を比較すると、
     ・殺人が現在の6.3倍
     ・強盗が現在の2.5倍
     ・放火が現在の5.7倍
     ・暴行/障害が現在の3.7倍
     ・強姦が現在の28倍 ←ほんとにヤバい。

    ・昭和30年代(1955~1965年)には「愚連隊(=凶悪な未成年者)」が存在した。
     ・卒業式の日に先生へ「お礼参り」をしていた。
     ・「愚連隊」は現在70~80代になっている。
     ・最近問題になっている「切れる老人」は元愚連隊かも。

    ・1971年の「侵入盗(空き巣、忍び込み、事務所荒らし)は35万件以上。
     ・現在は15万件以下。
     →「犯罪統計書」より。

  • 昔より現在の方が治安は圧倒的に良い。
    ・防犯設備業界の市場規模は縮小傾向。治安が良いので当然の結果。
      →「日本防犯設備協会の統計資料」より。

  • 凶悪事件が増えたように感じるのは主にテレビのせい。
    ・朝から晩まで繰り返しニュース/ワイドショーで同じ事件を報道している。
    ・昔のテレビは、ニュース/ワイドショーが少なかった。
    ・昔のテレビは、ドラマ/バラエティ/子供向け番組が多かった。

  • 1948年に出版された小説「嫌がらせの年齢」。
    ・認知症老人を介護する家族の本音が吐露されている。
    ・昔から老人を敬ってはいなかった。
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